kenmo氏は1982年愛知県生まれの40代前半の個人投資家です。
2012年に元手300万円から株式投資をスタートし、5年で資産1億円を達成しました。
大学時代からアニメや声優が好きな"典型的なモテないオタクの理系男子"が、給料には手をつけず、追加資金なしで現在は3億円超の資産を運用しています。
湘南投資勉強会を主催し、2024年は114社のIR説明会を開催、日経マネーや日経ヴェリタスなど各種メディアに掲載されています。

元手300万円からの驚異的な資産成長戦略
階段式投資法の全体像
kenmo氏は元手300万円を2年で10倍の3000万円に増やし、その3000万円を1年で5000万円に増やしました。
本書では4つの投資法を段階的に使い分けるという独特のアプローチを提示しています。
- 新高値ブレイク投資
- 株主優待需給投資
- 新高値ブレイク+ROE投資
- 決算モメンタム投資
投資資金の管理術
著者は月々の給料を日々の生活費やアニメグッズ、声優の推し活に使い、株式投資への資金追加は一切行いませんでした。
この点が多くの投資本と異なる現実的なアプローチとして注目されています。
新高値ブレイク投資の実践手法
トレンドフォローの基本戦略
kenmo氏の基本方針は相場の波に乗る「トレンドフォロー」です。
新高値ブレイク投資では、株価が過去の最高値を更新した銘柄に着目します。
新高値を更新する銘柄は市場の注目を集めやすく、機関投資家の買いが入りやすいという理論に基づいています。
株主優待需給投資の効果的活用
優待権利日前後の需給バランス
株主優待需給投資は、優待権利取得のための買い圧力を利用した手法です。
個人投資家の優待人気銘柄に着目することで、予測可能な値上がりを狙います。
リスク管理の重要性
初心者が爆速で資産を増やすには、適切な損切りルールが必要です。
権利落ち後の急落リスクを考慮した資金管理が成功の鍵となります。
ROE重視の成長株投資戦略
財務指標を活用した銘柄選定
本書では「新高値ブレイク+ROE投資」として、収益性の高い企業への投資手法を解説しています。
ROE(自己資本利益率)は企業の収益効率を示す重要な指標です。
中小型グロース株への着目
著者は「IRに積極的な中小型グロース株に注目する投資家を増やしていきたい」と述べています。
大型株では得られない高い成長性を中小型株に求める理由を詳しく説明しています。
決算モメンタム投資の実践
決算発表を活用したタイミング投資
著者の現在の投資スタイルは決算を丹念に分析して、決算ごとに銘柄を入れ替えていくスイングトレードを軸としています。
「決算モメンタム投資」では、決算内容によって生じる株価の勢いを捉えます。
- 売上高成長率の分析
- 利益率の改善傾向
- ガイダンス修正の有無
- 市場予想との乖離度
会社四季報の効果的な活用法
kenmo氏は会社四季報の活用法についても言及しており、投資判断の重要な情報源として位置づけています。
中長期投資における選定基準
7つのOKポイントと3つのNGポイント
本書では中長期投資に欠かせない7つのOKポイントと3つのNGポイントを詳しく解説しています。
定性分析と定量分析の両面から企業を評価する手法を提示しています。
推奨10銘柄の詳細分析
著者保有株を全公開し、オススメ銘柄ベスト10を紹介しています。
実際のポートフォリオを公開することで、理論と実践の橋渡しを行っています。
実践的なリスク管理と心理面
損切りルールの確立
「日銀植田ショック」や「トランプ関税ショック」など市場の急変に対応するため、明確な損切りルールが必要です。
感情に左右されない機械的な判断基準が長期的な成功につながります。
投資家心理の克服方法
「株で損する人の特徴」を分析し、負けパターンの回避方法を具体的に示しています。
心理的な罠を避けることが、技術的な分析以上に重要な要素となります。
本書の価値と実践への示唆
現実的な資産形成ロードマップ
「老後資金はおおむね1億円必要」という現実を踏まえ、比較的短期間でお金の不安を解消する投資法を提示しています。
新NISA時代において、「ほったらかし」や「コツコツ」とは異なるアプローチを提案しています。
段階的スキルアップの重要性
「ズブの素人でも一つずつ階段をのぼりながら資産を増やす方法」として、無理のない成長戦略を描いています。
投資初心者から上級者まで活用できる体系的なアプローチが本書の最大の魅力です。
透明性の高い情報開示
著者は「可能な限り包み隠さず出そうという方針」で執筆しており、失敗体験も含めた率直な記述が読者の信頼を得ています。

本書のポイントまとめ
元手300万円から5年で1億円、現在は3億円超という実績に裏打ちされた本書は、投資初心者から中級者まで幅広い読者層にとって実用性の高い投資指南書として高く評価されています。
- 段階的投資法:
- 4つの手法を資産規模に応じて使い分ける体系的アプローチ
- 追加資金なし:
- 給料に手をつけずに投資資金のみで資産を増やす現実的な戦略
- 具体的な数値目標:
- 300万円→3000万円→5000万円→1億円の明確な成長ステップ
- リスク管理重視:
- 適切な損切りルールと心理面のコントロール手法
- 実践的な銘柄選定:
- 著者の実際のポートフォリオと推奨10銘柄を完全公開
- 決算分析の活用:
- IR情報を重視した中小型グロース株投資戦略